顎関節症とは
Temporomandbular Disorders
顎関節症(TMD)とは、顎関節やあごを動かしている咀嚼筋の痛み、顎関節雑音、開口障害あるいは顎運動異常を主要症候とする障害をとりまとめた病名です。
Temporomandbular Disorders
顎関節症(TMD)とは、顎関節やあごを動かしている咀嚼筋の痛み、顎関節雑音、開口障害あるいは顎運動異常を主要症候とする障害をとりまとめた病名です。
顎関節症は次の症状のうちの1つ以上があり、これらと同じような症状の出ることのある顎関節症以外の病気がない時に顎関節症と診断されます。
アゴが痛い!
口が開かない!
アゴから音がする!
FAQ
顎関節症の痛みは、大きく分けると顎関節と咀嚼筋の痛みになります。そして、そのどちらか、あるいは、両方に痛みがある方がいます。顎関節の痛みは、顎関節周囲に炎症がある場合や、また、咀嚼筋の痛みは、筋・筋膜痛(局所と中枢の問題が関係している)が生じている場合などがあります。
しかし、顎関節症に限らず、痛みは、「侵害受容性(局所の炎症などの問題が関係している)、神経障害性(局所から中枢までの神経系の問題が関係している)、心因性(環境や性格などの問題が関係している)、さらに原因の不明な特発性」があります。顎関節症の患者さんの中にも、顎関節や咀嚼筋の傷害だけでは説明のつかない痛みもあり、心理的あるいは社会的なストレスが関係している方もおりますので、強い痛みが続く時には、日本顎関節学会などの専門医の診察をお勧めします。
顎関節症では、顎関節内部の関節円板がずれて、関節の動きを妨げている場合や、咀嚼筋の痛みのためにあごが動かせない場合があります。また、痛みのために口を大きく開けないで、使わないでいることで、顎関節や咀嚼筋の運動が制限されてしまうことがあります。
一方、口が開けにくくなる疾患は、炎症や腫瘍など他にもありますから、自己判断せずに医療機関を受診されることをお勧めします。
顎関節内部の関節円板がずれている時に、あごが動いた際に引っかかって音がすることや、顎関節を構成している骨の形が変化して、こすれあったような音がすることがあります。
また、人によっては、大きく口を開けると、関節の前の突起を乗り越えることがあり、その際にガクンと音がすることもあります。
患者さんへの聞き取り(問診)の結果、顎関節症が疑われる場合、顎関節症かどうかの診断とさらにその顎関節症が病態分類のいずれに当てはまるのかを診断するために検査を行い、病態に基づいて治療を行います。
検査には、あごの動きの検査、あごや咀嚼筋の痛みの検査、レントゲン検査、CT検査、MRI検査などを行い、顎関節症以外の同じような症状を呈する疾患を鑑別した上で診断を行います。
また、痛みには、身体的な傷害だけではなく、心理的・社会的な因子も強く関連することから、これらの状態は心理テストなどを用いて検査する場合もあります。
アゴが痛い
口が開かない
アゴから音がする
Ⅰ型
Ⅱ型
Ⅲ型
Ⅳ型
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Temporomandibular Joint
顎関節は、耳の穴(外耳道)のすぐ前にあります。この関節は、下アゴの骨(下顎骨)の一番後ろの上方に突き出た、アゴの付け根の部分である下顎頭が、頭の骨(側頭骨)の下面のくぼんだ所(下顎窩)にはまり込んでできている関節です。下顎窩の前方には関節隆起という出っ張りがあり、顎関節の下顎頭と下顎窩との間には、関節円板があります。さらに代表的な咀嚼筋として咬筋や側頭筋があります。